公開シラバス

年度 2023 年度
授業科目名 授業科目  民俗文化論
開講番号 K2-165 講義コード 0004756
開講期 後期 曜日/講時 月曜日/8講時
単位数 2 カリキュラムマップ 汎用的技能
授業形態 講義 担当形態 単独
対象学生 現社2 ナンバリングコード P12212066
担当教員 竹安 栄子  
教職課程関連科目
法定規程科目
教職課程関連科目
施行規則に定める科目区分または事項等

授業形態

オンデマンドで開講

授業形態詳細

LMSへの資料アップロード。画像はOnedriveにアップロードする予定です。授業形態、課題については毎回の授業に先立ってLMSで告知します。
授業スケジュールや受講上の注意、評価方法についての詳細は第1回授業の時に説明します。

副題

民衆の文化を通して日本社会と日本文化を学ぶ

授業の到達目標

①「伝統」や「常識」が相対的なものであること、社会の変動の中で構築されるものであることを理解すること。
②「当たり前」と受け止めている正月や盆などの民俗行事が持つ意味についての理解を深めること。
③女性が社会で担ってきた役割や女性の地位向上に努力してきた女性たちの現実を事例を通して学ぶ。

学位授与の方針との関連

 「日本民俗文化論」は、日本の民衆文化についての理解を深めることを目的としている。京都女子大学学位授与の方針との関連でいえば、以下の項目に該当する。
「(1)[知識・理解]②人文、社会、自然など、広い教養を有している。」の中の、特に「人文」「社会」についての広い教養を養うのに貢献する。
 また、本講義は、「伝統」や「常識」が相対的なものであること、社会の変動の中で構築されるものであることを理解することを到達目標としている。その意味で、学位授与の方針の「(3)[思考・判断]①主体的で批判的・合理的な思考を展開できる。」に関連している。

授業の概要

私たちが日常生活の中で当たり前だと考えている習慣や習俗は元来、どのような意味を持っていたのだろうか?私たちにとっての「常識」は、他の文化から見て「常識」と考えられるのだろうか?「伝統」は一体いつ始まり、どのようにして「伝統」になっていったのだろうか?このような素朴な疑問から出発して、私たちの社会に蓄積されてきた民衆の文化を体系的に講じ、「伝統」とは「保守」ではなく「革新」であることを明らかにしていきたい。
LMSのディスカッション機能を使って、毎回の授業後にコメントの投稿を求めます。
ポータルの「民俗文化論」第1回授業に、授業の詳しい概要、スケジュール、履修にあたっての注意事項、評価方法(修正版)をアップします。そちらを参照ください。

授業計画

授業回数 公開日 授業概要 備考 授業方法
第1回 9月25日 オリエンテーション "講義の概要・ねらい、授業の進め方、課題の提出方法などについて解説します。
LMSに掲げた資料「2021年民俗文化論の授業について」をよく読んでください。質問はLMS" "LMSへの資料提示
課題はありません。"
第2回 10月2日 I.イントロダクション "1.「民俗文化」とは:「民俗文化」の発見から民俗学の成立まで
2.2つの「ミンゾク学」:「民俗学」と「民族学」" "
"
第3回 10月16日 II.空間の民俗1 "3.村とムラ①
「地域社会」とは:「ムラ」と「村(ソン)」
歴史的特性(ムラの行政上の変遷)
地域社会としての京都"
第4回 10月23日 II.空間の民俗2 "3.村とムラ②
ムラの構造:鈴木栄太郎「自然村理論」
"
第5回 10月30日 III.通過儀礼1 "5.「通過儀礼」とは
6.婚姻儀礼①"
第6回 11月6日 III.通過儀礼2 6.婚姻儀礼②
第7回 11月13日 III.通過儀礼3 6.婚姻儀礼③
第8回 11月20日 III.通過儀礼4 7.葬送儀礼と日本人の祖霊観 課題提出
第9回 11月27日 IV.年中行事1 8.農耕儀礼としての正月行事①
第10回 12月4日 IV.年中行事2 8.農耕儀礼としての正月行事②
第11回 12月11日 IV.年中行事3 9.農耕儀礼から見た正月と盆・七夕 課題提出
第12回 12月18日 V.女性と民俗 10.隠れた歴史:女性の生き方について私たちは何を知っているのか
11.戦後期の女性とくらし
第13回 12月25日 V.女性と民俗 12 .女性の社会活動:戦後期の地域婦人会活動を事例に LMSへの資料提示
第14回 1月15日 V.女性と民俗 13.戦後日本の形成:女性代議士の誕生
1946年女性参政権獲得後、初めての国政選挙で女性はどのように闘ったか
LMSへの資料提示
第15回 1月22日 V.女性と民俗 14 .総括 課題提出
*以上のスケジュール・課題は授業の進度によって変更される場合があります。

授業時間外学習

課された課題に主体的に取り組んでください。
日常的に「当たり前」と考えている行為を、批判的な視点からとらえる訓練をしましょう。

課題に対するフィードバック

授業内やLMSでのフィードバック

関連分野

1.共通領域副専攻分野の連携活動科目
  「連携活動入門」、「地域連携講座B1」「地域連携講座B2」
2.「地域社会学」

教科書

用いない。

参考書

柳田國夫『先祖の話』筑摩書房
宮本常一『宮本常一著作集』未来社
八木透編『フィールドから学ぶ民俗学』昭和堂
中村ひろ子他『女の目で見る民俗学』高文研
鈴木則子『歴史における周縁と共生』思文閣
宮田 登『女の民俗学』吉川弘文館
服藤早苗他『ケガレの文化史』森話社
大藤ゆき『母たちの民俗誌』岩田書院
関沢まゆみ『現代女の一生』NHKブックス

*追加の参考図書リストをポータルにアップしています。そちらを参照ください。

学生へのメッセージ

「みんながしている」とか「いつもやっている」、という理由で深く考えることなく行動していることはありませんか。あるいは特に理由を考えることもなく、「何となく」行動していることが、私たちの生活で多いのではないでしょうか。
想定外の事態が日常的に発生する現代を生きるためには、一つ一つの行動の意味を考え、判断することが求められます。この講義を通じて、私たちの社会の常識や伝統がいかに作られてきたかを理解することにより、皆さんが大胆に行動変革に取り組むことができるようになることを期待しています。

当該科目に関連した実務経験の有無

成績評価の方法

評価項目 配分(%) 評価の観点
毎回の授業後提出するコメント 42 授業内容の理解度
第8、11、15回授業終了後に提出する課題 36 課題についての理解度と考察
最終レポート 22 授業全体についての理解度

京女AL

振り返り 授業終了後のコメントと課題レポートで振り返りを実施する。

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